第1特集
劇場アニメ『BLAME!』
連載開始から実に20年を経た今も根強いファンに読み継がれる弐瓶 勉原作のハードSF漫画『BLAME!』がついに劇場長編アニメ化。映像制作を担当したポリゴン・ピクチュアズは、アニメ『シドニアの騎士』において証明された通り、画づくりにおける弐瓶作品との相性は抜群との評価も高い。『シドニアの騎士 第九惑星戦役』の劇中劇『BLAME! 端末遺構都市』当時のスタッフを中心に結成された精鋭チーム(含・原作ファン)の手による、最先端と呼ぶにふさわしいアニメ制作に迫ってみたい。
- Pre-production プリプロダクション
- Character キャラクター
- Background Setup ゲンズ
- Background Art ビジュツ
- Display ディスプレイ
- Animation アニメーション
- Lighting & Composite ライティング&コンポジット
- EX-IMG
- Interview ゲンサクシャ/カントク
- EX-LOG
Character キャラクター
キャラクターモデリングを統括したのは『シドニアの騎士』から続けてPPI作品に参加しているフリーランスのアーティスト、綿引 健氏だ。長く一緒に仕事をしてきていることもあり、キャラクターデザイナーの森山佑樹氏とは横断的に直接雑談を交えながらやり取りしていたという。
Background Art ビジュツ
本作の美術監督は『亜人』シリーズでも美術監督を務めていた滝口比呂志氏。その担当範囲は非常に広く、プリプロダクションに含まれるコンセプト設定やカラースクリプトにも参加している。
第2特集
映画『バイオハザード:ヴェンデッタ』
待望の『バイオハザード』最新フルCG長編がいよいよ公開となる。サバイバルホラーへの原点回帰、CQC(近接格闘)をはじめとしたエンタメ性あふれるアクション演出という2つの指針の下、マーザ・アニメーションプラネットが実践した画づくりを詳解しよう。
- 戦略 実写映画の知見を活かす
- 戦術1 ワークフロー&基幹テクノロジー
- 戦術2 アセット制作
- 戦術3 セットアップ/キャラクターFX
- 戦術4 プリビズ&レイアウト
- 戦術5 パフォーマンスキャプチャ/アニメーション
- 戦術6 ショットワーク
Maya Tools
戦術2 アセット制作
ワークフローに沿って各セクションにおける創意工夫を紹介しよう。まずは、アセット制作だ。マーザではプリレンダリングの長尺/長期案件向けのパイプラインが『キャプテンハーロック』の頃に確立されているが、本作のアセット制作でも確かなパフォーマンスを発揮したという。
戦術4 プリビズ&レイアウト
「スカウティング」で見定めた演出を映像化すべく、さらなる検証が必要なシーンについてはプリビズも作成。そして、レイアウト工程においてはシネマトグラフィー(映画撮影術)に基づいたアニメーション工程以降の確かな指針が創り出されていった。
特別企画&連載記事
Cover Story
HOT STUFF
- Unreal Engine 4でつくるVRコンテンツ
- 短編アニメーション『RedAsh -GEARWORLD-』
短編アニメーション『RedAsh -GEARWORLD-』
気鋭のアニメーション制作会社STUDIO4℃がオリジナルの短編アニメーション『RedAsh -GEARWORLD-』を世に送り出した。3DCGのアニメーションと2Dのエフェクトで描かれている本作について今回はデジタル作画に注目してSTUDIO4℃の取り組みを紹介したい。
SERIAL
- Game Graphics Studio
- アニメCGの現場
- VFXアナトミー
- デジタル造形ノート
- Observant Eye
- ModelingCafeコンセプトモデリング講座
- JET STUDIO Effect Lab.
- Houdini Cook Book
- 画龍点晴
- アニメーションスタイル
- Open Up!
Game Graphics Studio
『ヘディング工場』
幻想的な世界を乗り物に乗って移動し、奥から飛んでくる球をヘディングしながらゴールを目指す異色のVR作品『ヘディング工場』。ビジュアル先行ではなく、VRだからこそできるゲーム体験を前提に組み上げられた本作の開発について話を聞いた。
アニメCGの現場
『ID-0』
2003年に誕生した世界コスプレサミットの運営を行なっているWCSの代表取締役・小栗徳丸氏は世界中のコスプレイヤーがコスプレできて楽しめる作品をつくりたいと、同郷の谷口悟朗監督に相談したことからオリジナルアニメーション『ID-0』の企画がはじまったという。その後、2012年にウルトラスーパーピクチャーズの平澤 直チーフプロデューサーと湯川 淳チーフプロデューサーに話があり、2014年から本格的に動き出す。
VFXアナトミー
『COME ON! 関門!』PV
本作は、九州と日本の本州を隔てる関門海峡に突如出現した巨大怪獣『海峡怪獣カイセンドン』の襲来を描いた怪獣ディザスタームービー、かと思いきやラストには思わず笑ってしまう。国内外の広告祭でいくつもの受賞歴をほこる江口カン監督(KOOKI)らしいユーモアセンスにあふれた作品だ。ラストのオチとのギャップを高める上でもハイクオリティなVFXが必須となったが、一連のVFXワークをリードしたのがNISHIKAIGANだ。
デジタル造形ノート
『初音ミク -Project DIVA- F 2nd』 巡音ルカ テンプテーションVer.
かわいらしく、存在感のあるフィギュア制作で知られるグリズリーパンダ氏。商業フィギュアはもちろん、ガレージキット制作でも人気の原型師だ。今回はマックスファクトリーより発売予定の「巡音ルカ テンプテーションVer.」の制作について解説する。