本書の内容
はじめに
プロダクト、インテリア、建築などのモノ作り系デザイン、デザイナーの皆さまをボーダーレスにお伝えしている本書「デザイナーズFILE」。創刊14年を迎え、ここ数年は毎年、前年を超えるより多くの作品、デザイナーの皆さまにお集まりいただいております。これもひとえに本書を評価いただき、活用いただいているデザイナーの皆さま、読者の皆さまのおかげです。改めて感謝申し上げます。今年のDF2024はより厚く、そして内容的に熱く重厚な年鑑になりました。ありがとうございます。
●AIでお絵描き
最近はAIを活用して絵やイラストを作成できるようになってきました。そこで私も「未来のオートバイ」「未来の日本女性のファッション」「未来のライブハウス」などを遊びで描いてもらった。それぞれけっこうとんでもないビジュアルが作成され、AIが源泉としているデータが気になりました。もっとキーワード(プロンプト)を追加していけば、より望むビジュアルに近づけるのかもしれませんが、遊びなのでそこそこにしておきました。でも1つだけ、デザインのネタ元には有効かもしれません。
人一人がこれまで入力してきたデータやイメージはそこそこ膨大だと思いますが、ビッグデータには敵わないでしょう。自分が保存しているデータ量に限界を感じ、イメージが飛躍しない場合など、AIを利用するのも悪くないようです。アイデアの断片がいろいろ見つかるかもしれません。
●デジタル&アナログ
モノ作りの世界もCADに始まり、ジェネレーティブデザイン、VR、そしてAIとデジタルツールは進化を続け、欠かせなくなってきました。一方で木工やハンドクラフトも人気です。といっても現在は手作業においても何らかの形でデジタルツールは利用されていると思いますが。デジタルとアナログは、何故かデジタル派対アナログ派みたいな対立構造になる場合があるのですが、主役が人間、デザイナーである以上、両方を適材適所で使いこなせばいいだけのような気がします。「デジタルツールはすごい」「AIはすごい」と言われなくなった時、はじめて本当に有効なツールになるのかもしれません。
そして、デジタル中心で作られていても、アナログ中心で作られていても、そこに命が吹き込まれていればどちらでもよいのだと思います。
本書の掲載作品もさまざまなツールが用いられていると思います。造型フォルムから利用ツールを想像してみるのもマニアックな本書の楽しみ方かもしれません。
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本書は最新の「日本デザイン」のパッケージです。
・最先端の日本デザインの写真集/資料として
・デザイナーをお探しの企業の皆様のガイドブックとして
・学生などデザイナーを目指す方々の指標として
読者の皆様には、さまざまな視点で本書をご活用いただければ幸いです。
Special テーブルウェア:食卓の新提案
Part 1 PRODUCT
Part 2 INTERIOR / SPACE
Part 3 ARCHITECURE