第1特集
『Saya』ver.2016
昨年10月の鮮烈なデビューから、国内外の3DCG制作者はもとより一般社会からも大きな注目をあつめる『Saya(サヤ)』。日本人の女子高生という、ありそうでなかったモチーフを、不気味の谷を軽やかに超えたCGキャラクターである。先日ついに動く姿が公開された『Saya』プロジェクトの最新動向を追った。
- Introduction
バーチャルヒューマンプロジェクト『Saya』とは?
- History
『Saya』生みの親、TELYUKAが目指すもの
- Setup
Sayaを動かすために。
- Performance Capture
生命の息吹をふきこむ〜パフォーマンスキャプチャ〜
- Workflow
“まるでそこにいるかのような”Sayaを求めて
- Rendering
8Kという怪物との戦い〜レンダリング〜
- Consideration
彼女に待ち受ける、未来とは?
Setup
Sayaを動かすために。
今なお改良が重ねられているSayaだが、それに加えて今年新たに取り組んできたのがボディならびにフェイシャルのセットアップだ。特に筋肉シミュレーションについては、モーションキャプチャを利用するために、より効果的なしくみへと全面的に見直された。。
Performance Capture
生命の息吹をふきこむ〜パフォーマンスキャプチャ〜
Sayaを動かすにあたり、一連のモーションならびにフェイシャルキャプチャを手がけているのが東映のツークン研究所である。近頃、様々な案件で彼らの名前を目にする機会が増えているように感じるのだが、Sayaの事例を通して、その秘密にせまった。
第2特集
映画『海賊とよばれた男』
2016年を締めくくるVFX大作映画『海賊とよばれた男』が12月10日(土)に公開された。VFX制作では、徹底した時代考証映画『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズで経験を積んだミニチュア制作映画『永遠の0』(2013)で見出したターゲット船を用いた海上撮影映画『寄生獣』(2014、2015)で探求した肌の表現などこれまで白組調布スタジオが培ってきた様々な技術や叡智が注ぎ込まれている。本特集では山崎 貴監督をはじめ中核スタッフへの取材を通して本作における妥協なきこだわりや挑戦に迫る。
- Introduction
白組調布スタジオが培ってきたノウハウを総動員した画づくりに迫る
- Scene 1
東京大空襲
- Scene 2
日承丸と海のある景色
- Scene 3
国岡商店
- Scene 4
満州
- Scene 5
海軍備蓄タンク
- Scene 6
ネオン
- Challenge
デジタルヒューマン
- Special Interview
山崎 貴監督が描くもの、目指す未来
Scene 2
日承丸と海のある景色
作中重要な役割を担う日承丸は、もうひとりの主人公といえるかもしれない。山崎監督が表現したいと熱望した進水式や、『永遠の0』の経験を採り入れた撮影方法など、日承丸と海に関わる制作の舞台裏を覗いてみよう。
Scene 3
国岡商店
鐡造たちの生活の舞台となる門司の旧国岡商店と銀座の新国岡商店は、最小限のセットながら、ミニチュアや3DCGにより見事に再現されている。そこに確かにあるという息遣いが聞こえてくる舞台づくりを追いかけてみよう。
特別企画&連載記事
短期連載
- 『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』 第2回
SPECIAL
- CGプロダクション制作環境一斉調査
- コロプラ流エフェクト制作テクニック
HOT STUFF
- NHKスペシャル&『ダーウィンが来た!』
- 8K/HDRオリジナル作品『LUNA』
- CGWORLD 2016 クリエイティブカンファレンス
NHKスペシャル&『ダーウィンが来た!』
昨年、フォトリアルなVFX表現でも大きな話題をあつめたNHKの『生命大躍進』。同シリーズのVFXをリードしたチームが早くも新たな恐竜表現を披露、しかも2つのプロジェクトにおいてである。一連のVFXワークをリードしたNHKとNHKメディアテクノロジーに制作の舞台裏を語ってもらった。
SERIAL
- Game Graphics Studio
- アニメCGの現場
- VFXアナトミー
- デジタル造形ノート
- ModelingCafeコンセプトモデリング講座
- JET STUDIO Effect Lab.
- Houdini Cook Book
- 画龍点晴
- Motion Sack of Stunt Man
- アニメーションスタイル
- Open Up!
Game Graphics Studio
『ベルセルク無双』
大人気ダークファンタジーコミック『ベルセルク』の世界観を忠実に描き出すことをコンセプトとした本作は、原作ファンもアニメファンも無双シリーズファンも、誰がプレイしても納得のいく、圧倒的ボリュームのアクションゲームとなった。開発陣の「再現」へのこだわりを紹介する。
アニメCGの現場
『ベルセルク』
過去に映画化もされた大作シリーズである本作を担当可能な制作プロダクションを検討していたところ、ライデンフィルムの里見哲朗氏の「3DCGメインのプロダクションがつくるTVアニメがどうなるか模索したい」という言葉に工樂英樹氏が共感し、GEMBAが制作を担当することになったという。
VFXアナトミー
NHKスペシャル『戦艦武蔵の最期 〜映像解析 知られざる“真実”〜』
2016年12月4日(日)放送の『NHKスペシャル』では、昨年新たに公開された戦艦武蔵の記録映像やNHKが独自に入手した資料を下に、ハイクオリティなCGアニメーションによって再現することが目指されたという。一連のCG制作をリードしたのは、松永孝治VFXスーパーバイザーを中心としたNHKのVFX班。昨年放送された『生命大躍進』のフォトリアルな生物VFXでも注目をあつめたチームだが、今回は武蔵という人類史上最大級の戦艦をドラマチックに描くことに挑んだ。
デジタル造形ノート
アイドルマスター 10thメモリアルフィギュア
このフィギュアは2015年7月に開催されたアイドルマスター10周年記念ライブ『THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!2015』のキービジュアルを基に、天海春香、島村卯月、春日未来の3人が10thライブの衣装でポーズをとっているというスペシャルな内容のフィギュアだ。単体ではなく3体セットで構成されているフィギュアは非常に珍しい。