アイデアを線画として描いたら、デザイナーには、オブジェクトに質感を与え、アイデアをいっそう明らかに示すことが求められます。
現実世界に存在しないものは観察して描くことができません。つまり、想像の世界は現実よりも描くのが難しいのです。物理の原則を知れば、悩むことなく想像の世界を描けるようになります。
本書の前半では、光と影の物理的な性質を理解します。遠近法を用いて影を描く方法と、サーフェスに正確な明度を適用する方法を習得します。後半は反射に的を絞り、反射の物理的な性質を理解します。そして、その知識を活用しながらさまざまな材質を描く方法を習得します。
書籍のページには、「観察」または「実行」のアイコンが示されています。現実世界の観察について述べているページ、その知識を利用して実際に描く演習の別を示すものです。
前著、「スコット・ロバートソンのHow To Draw」に続き、スコット・ロバートソンとトマス・バートリングの2人が、光と影、反射の表現方法を詳細に説明します。合わせて26年を超える教育経験で培ったノウハウを分かりやすく解説しています。
本書の内容を読んだ後には、付属の動画によってさらに理解を深めることができます。
本書は「How to Render: the Fundamentals of Light, Shadow and Reflectivity」(Design Studio Press刊)の日本語版です。
はじめに
CHAPTER 01 レンダリングとは? +道具と材料
CHAPTER 02 光のタイプと影
CHAPTER 03 幾何学形状のレンダリング
CHAPTER 04 複雑な立体のレンダリング
CHAPTER 05 オブジェクトのレンダリング
CHAPTER 06 フォトリファレンス
CHAPTER 07 反射サーフェス
CHAPTER 08 反射:屋内シーン
CHAPTER 09 反射:屋外シーン
CHAPTER 10 特定の材料のレンダリング
CHAPTER 11 作品例